地蔵院(神埼市:寺院)

地蔵院へのレビュー

★★★★★ (5)

秋の紅葉、初夏の緑、山々に囲まれた隠れ家的なお寺です。お堂に入ると天井絵のすばらしいこと。仁比山護国寺一山の生き残りのお寺です。 境内には市の文化財にもなっている仏さまや、 恵比寿像、子育て地蔵さんもあり、歴史を感じます。 宗派は本山が滋賀県比叡山の天台宗であり、昔はお殿様のおかかえ寺だったとのこと。 36のお寺があり仁王門はその36の総称、仁比山護国寺があったことが証明されます。 地蔵院は元々、九年庵の位置にあったのが明治以降土地交換して現在の場所に移り、36のお寺のそれぞれのご本尊を全部引き取ってお祀りしています。 それぞれのお寺にご本尊はいらっしゃたのですが、その仁比山一山全体のご本尊が十一面千手千眼観世音菩薩像です。 本堂中央の扉（菊の紋と豊臣家の家紋あり）の奥には1300年の歴史がある十一面千手千眼観世音菩薩像がいらっしゃって、その横にはお不動さんが2体、御観音様をお守りしているように見えます。12年に一度の御開帳と、一年に一度の特別御開帳（中央だけ開く）があり、黄金に輝く観音様は迫力もあり（高さもあるので）ずっと見続けたいという思いで涙が自然に出てきます。 心が洗われるようです。 明治以前まで仁比山神社はお坊さんたちがお祀りしていたそうです。神社のお堂の裏の閼伽水を六器と呼ばれる器に入れて祈願をしていたみたいです。 神社に立ち寄った後は是非、一度地蔵院にもご参拝されてください。

2017年5月27日13:06